ストレスとうまく付き合うには? ― ストレスマネジメントとセルフケアを学ぶ ―
2026年9月18日(金)、堀留町区民館にてふらっと研究会を開催しました。
今回の講師は、公認心理師・臨床心理士として活動する一方、ジャズ&ボサノバシンガーという顔も持つ押川聖子氏。参加者は診断士9名です。
今回のテーマは「ストレスマネジメントの基礎知識とセルフケアの実践」。
仕事をしていれば、誰しも避けて通ることのできない「ストレス」。今回は、そもそもストレスとは何なのかという基本的なところから、自分のストレスに気づき、うまく付き合っていくための方法までを学びました。
■ そもそも「ストレス」とは何なのか?
「ストレス」と聞くと、どうしても悪いものというイメージを持ってしまいます。
しかし講義では、「ストレッサー」と「ストレス反応」を分けて考えるところからスタート。
外部から何らかの刺激(ストレッサー)を受けたとき、それに負けないように反発する働きが「ストレス反応」であり、身体・心・行動の3つに現れるとのことでした。
そして印象的だったのが、
「私たちは、本来、乗り越える力を備えている」
という話。
ストレスはすべて排除すべきものではなく、それを乗り越えることが成長につながる場合もある。大切なのは、「ストレスをなくすこと」ではなく、「どう付き合うか」なのだと感じました。
■ ストレスのサインは「身体」に出る
ストレスによる変化というと、気分の落ち込みやイライラなどを想像しがちですが、実際には身体にもさまざまなサインが現れます。
肩こり、疲労、目の疲れ、頭痛、不眠、動悸、めまい、食欲低下……。
さらに心理面では、不安や緊張、怒り、憂うつ、集中力の低下など、行動面では生活の乱れ、遅刻や欠勤、ミス、飲酒量の増加などにもつながるとのこと。
講義では「1日5分、心と体をチェックしてみましょう」という話もありました。
忙しいと、どうしても「これくらい大丈夫」と自分の変化を見過ごしてしまいます。
だからこそ、まずは自分の状態に気づくこと。それ自体がセルフケアの第一歩なのだと思います。
■ 「今、ここ」に意識を向ける
後半では、具体的なセルフケアについても学びました。
その一つが「マインドフルな呼吸法」です。
ゆっくり息を吸い、吸ったときの2倍くらいの時間をかけて吐く。そして、「今、ここ」に意識を向ける。
実際にやってみると非常にシンプルなのですが、普段いかに呼吸そのものを意識していないかにも気づかされます。
ほかにも、労働・休養・食事・睡眠・運動のバランスを整えることなど、特別なことではなく、日々の生活そのものを整えることがストレスへの強さにつながるという話もありました。
分かっているようで、できていない。
そんなことも多かったのではないでしょうか。
■ 一人で抱え込まないことも「セルフケア」
もう一つ印象に残ったのが、「人に話すこと」の大切さです。
誰かに話すことで、
・悩みを打ち明けてホッとする
・自分では気づかなかった問題が見つかる
・頭の中が整理される
・アドバイスを得られる
といった効果があります。
セルフケアというと、「自分一人で自分を整える」というイメージもありますが、誰かに頼ったり、相談したりすることも立派なセルフケア。
我々診断士も、経営者から相談を受けることの多い仕事です。
相手の問題をすぐに解決するだけでなく、まず「話してもらう」こと自体にも意味があるのだと考えると、診断士としての仕事にもつながる内容だったように思います。
■ 心だけでなく「生活」と「社会」も含めて健康
講義の終盤では、「本当の健康」についてのお話もありました。
病気や不調がないという「心と体の健康」だけでなく、ライフスタイルや趣味を楽しむ「生活の健康」、そして職場や家族、周囲との良い関係という「社会的な健康」。
この3つがそろって、初めて本当の意味での健康といえるという考え方です。
仕事が順調でも、それだけで健康とは限らない。
逆に、趣味を楽しんだり、人とのつながりを持ったりすることも、自分を守る大切な要素なのだと改めて感じました。
■ 懇親会は人形町「合家」へ
講義終了後は、人形町の「合家」に場所を移して懇親会を開催しました。
研究会の講義でしっかりとストレスマネジメントについて学んだあとは、美味しい料理を囲みながらリラックスした時間に。
講義中には聞ききれなかった話にも話題が広がり、押川先生を囲んで参加者同士の会話も弾みました。
公認心理師・臨床心理士として活動しながら、ジャズ&ボサノバシンガーとしても活動されている押川先生。そんな幅広いご経験や活動についてもお話を伺いながら、楽しい懇親会となりました。
ストレスマネジメントを学んだ直後に、みんなで食事をしながら楽しく話す。
考えてみれば、こうした時間そのものが一つのセルフケアなのかもしれません。
■ まとめ:ストレスをなくすのではなく、うまく付き合う
今回の研究会を通じて感じたのは、
「ストレスをゼロにする」のではなく、「自分のストレスに気づき、うまく付き合っていく」ことの大切さです。
仕事、人間関係、環境の変化など、ストレスの原因をすべてなくすことはできません。
だからこそ、自分の身体や心が発している小さなサインに気づくこと。そして、疲れたら休み、生活を整え、ときには人に相談する。
当たり前のようですが、忙しい毎日の中では忘れがちなことばかりです。
押川先生、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
日々頑張っているからこそ、ときには自分自身の心と体にも目を向ける。そんな大切なことを改めて考える研究会となりました。


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